熱帯産陸貝 Hemiplecta distincta の成長と行動に対する温度の影響
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概要
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タイ産陸貝Hemiplecta distinctaを5段階の温度範囲で孵化から9か月まで飼育し, 成長率と行動を観察した。成長率は高温区(31-32℃及び27-28℃)は, 低温区(19-20℃, 14-15℃及び11-12℃)より高い。また, 生残率も高温区で高く, 低温区では非常に低い。本種は夜間活動性があり, 活動性も高温区で高い。高温の場合, 本種は高温時の夜間, 粘液細胞の多い外套襟から粘液を分泌する。昼間ある個体は, 消化管の基部を口腔から突出させる奇習があることが判ったが, これは高温に適応した行動と解釈される。
- 日本貝類学会の論文
- 1988-10-15
著者
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パナ ソムサク
Department of Zoology, Kyoto University
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パナ ソムサク
Department Of Biology Faculty Of Science Chulalongkorn University
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