志摩半島のアマガイ個体群における年令組成と成長
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概要
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1977年7月から1979年8月までに三重県鳥羽市今浦の潮間帯で連続採集法と標識法によってアマガイの成長および年齢の解析を行った。雌雄とも成熟期の試料において殻長10∿11mmのところで殻長に対する殻巾の相対成長の変曲点を示すが, 雌雄には成長の差異がなかった。また, 成熟した雌にみられるcrystal sacは殻長10mm以上の個体に限られ, 本種の性的成熟は, 成長曲線から検討して満2年を迎える年齢群以上のものと考えられる。個体群は満0歳, 1歳, 2歳の3群から構成されており, 5∿7月頃に産卵されたものは8月には殻長2∿3mmの幼貝に成長し底生生活を始めるようになる。1年後には9mm, 2年後には14mmに成長し, その後満2年を経た個体はほとんど成長することなく秋に死亡するものと翌年の産卵期に死亡するものとに分かれ, ほとんどが満3年未満で死亡することが明らかになった。
- 日本貝類学会の論文
- 1980-09-15
著者
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