ガボール型受容野をもつTAMネットワークの提案(<特集>脳と知覚)
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概要
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人の視覚系では,網膜に入力された画像信号は受容野に対応した視細胞で処理され,外側膝状体を介して第一次視覚野に入力される.視覚系処理過程を表現するHubel-Wieselの階層仮説モデルの一例としてTAMネットワークがある.TAMネットワークは4層の階層構造からなり,第一次視覚野以降の視覚前野を模擬している.与えられた教師値と出力値に差がある場合,共振学習,ビジランス機能,中間層へのノード増加によって,高い学習機能を確保することができる.一方,受容野における方位選択性モデルとしてガボール関数があり,画像の任意の周波数成分を抽出するガボールフィルタリングを構成できる.本論文では,入力層以前にガボール型受容野層を導入した新たなTAMネットワークを提案する.受容野層は網膜層,神経節細胞層,外側膝状体(LGN)層から構成され,ガボールフィルタリングを用いて対象画像の方位選択成分を抽出し,輝度情報を正規化して特徴マップを構成する.ここでは,受容野構造と特徴マップ構造について議論し,輝度情報の信号処理アルゴリズムを定式化する.また,アルファベットの文字認識の例を用いて,本モデルの有用性と頑健性について検討する.なお,他のHubel-Wieselモデルと異なり,ネットワーク構造から画像特徴をファジィルールとして獲得できるので,獲得されたファジィルールの妥当性についても検討する.
- 日本知能情報ファジィ学会の論文
- 2006-06-15
著者
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