ドイツ語CALLシステムにおけるより効果的な質問環境の構築
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概要
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はじめに 近年のインターネットの発達は目覚ましいものがあり,さまざまな分野にインターネット技術が用いられるようになっている。教育に関する分野もその例外ではなく,eラーニングという言葉も聞かれるようになってきた(先進学習基盤協議会(2003),坂元ら(2003))。先進学習基盤協議会(2003)によると,eラーニングとは,“情報技術によるコミュニケーション・ネットワーク等を使った主体的な学習である。コンテンツが学習目的に従い編集されており,学習者とコンテンツ提供者の間にインタラクティブ性が提供されている。ここでいうインタラクティブ性とは,学習者が自らの意志で参加する機会が与えられ,人またはコンピュータから学習を進めていく上での適切なインストラクションが適時与えられることをいう。”と定義されている。この定義によると,eラーニングとは,情報技術を用いていること,および学習者と指導者の間にインタラクティブ性が提供されていることの二点が重要であることがわかるであろう。つまり,一般にはeラーニングとはネットワークを使った遠隔教育であると考えられることが多いが,必ずしも遠隔教育がすべてではない。 筆者らは,山形大学の教養教育におけるドイツ語の授業補助を目的として,インターネットを用いたシステムを開発・実践し,その結果について渡辺・西平(2003)に報告している1(以下では,本システムと呼ぶ)。その際に,前述のようにeラーニングとは遠隔教育であるとの考えが多いことを鑑み,その差異をはっきりさせたいとの意図からあえてeラーニングという言葉を用いていないが,前述の定義に基づけば,これもeラーニングの一つの形態と言えよう。 本稿では,eラーニングの特徴であるインタラクティブ性に注目し,その中でも質問を受け付ける環境について,これまでに報告されている問題点とそれに対する本システムで考えた解決策を示し,さらに新たな問題点を提起したい。
- 山形大学の論文
- 2004-02-25
著者
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