鶏の産卵clutchの各positionにおける卵重について
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概要
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1965〜1969年に本学部で飼育した, WL種46羽, NH種15羽, WL♂×NH♀種26羽,四元交配種である外国鶏D-a種83羽,同D-b種44羽,計214羽の鶏の産卵初年度における2-,3-,4-,5-,6 egg clutchの殆どすべてについて調査し, clutch positionと卵重の関係を検討した.1.2-〜6 egg clutchのclutch第1卵から最後卵までの卵重減少量は1.57〜1.71gで, clutchの長さによる差が殆どなかった.換言すれば, clutchの長いものは1卵当りの減少量が小さいといえる.2.最大卵はclutch第1卵であり,以後clutch positionの進むに従って,卵重は漸減した.また,第1・2卵間や第2・3卵間の卵重減少量が,よりすすんだposition間の減少量よりも大きい傾向を示した.3. NH種およびWL♂×NH♀種のclutch第1卵から最後卵までの卵重減少量は, WL種や四元交配種のD-a種およびD-b種の場合より少なかった.またNH種の5-,6 egg clutch, WL♂×NH♀種の4-,5-,6 egg clutchではclutch第2卵が最大の卵重を示し,やや趣きを異にする結果を示した.4. clutch第1卵の卵重によって, 40g以上, 50g以上, 60〜69.95gの大,中,小別にclutchを区分するとき,第1卵から最後卵までの卵重差は,それぞれ-0.04〜+0.80g,-0.92〜-1.15g,-2.22〜-2.38gであり,大卵clutchにおいてpositionの進行に伴う卵重の減少量が大であった.小卵clutchにおける卵重減少量が小さいのは,それらのclutchが産卵開始後間もない時期のものであり,この時期における急激な卵重の増大が, clutch positionの進行に伴う卵重の減少を被覆しているためであろうと考えられる.本研究の概要は,昭和45年4月,日本家禽学会春季大会において発表した.
- 千葉大学の論文
- 1970-12-31
著者
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