果菜栽培温度に関する研究(2) : ビニールハウス定植時の気温,地温がトマト,キウリの発育に及ぼす影響
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概要
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本研究はビニールハウスに低温期に定植されたトマト並びにキウリの発育に及ぼす気温と地温の影響を知るために,1959年から1961年にかけて行ったものである.結果は次の通りである.1トマトa)定植直後の生育は,気温が高い時並びに地温が高い時に促進された.しかし定植後日がたつにつれて,気温では,夜間高温におかれた昼25℃,夜8℃がよく,地温では14℃が16℃よりよい結果を得た.b)地温が低い場合(10℃)は夜間の高気温(8℃)でよく,逆に地温が高い場合(16℃)は夜間の低気温(3℃)でよい発育をした.c)昼間気温が高い場合(30℃),地下部の発育がよくない.同様のことが昼間気温の低い場合(20℃)でも明かだった.d)夜間気温が低い場合(3℃),地上部の発育は阻害された.e)地温及び夜の気温が高い場合は開花を促進し,果の肥大を増進した.2キウリa)定植後のキウリの生育は地温が高いほどよく,地温が低い場合は,昼又は夜の高気温で発育は促進されている.また地温が高くなるに従つて気温の影響は少くなっている.b)地温・気温が高いほど,雌花の開花は早く進み,果の伸長は早く,早期の収量は増加した.c)昼間気温が高い30〜5℃区では,地下部の発育が悪く,収量も劣り,昼間気温の低い20〜5℃区でも地上部の伸長が十分でなかった.d)同様のことが夜の気温の低くすぎる,25〜3℃区でもみられた.e)気温25〜5℃で地温14,16℃区,気温25〜8℃で地温14℃,並びに気温25〜3℃で地温18℃程度が優れていた.
- 千葉大学の論文
- 1962-12-31
著者
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