三大疾病に対する危険選択効果の検討 : 血圧測定・検尿の意義
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概要
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三大疾病(悪性腫瘍・脳血管障害・心臓疾患)による死亡に対する検尿(尿糖)・血圧測定の危険選択効果について検討した。尿糖陽性群は無欠陥群に対し,脳血管障害・心臓疾患を原因とする死亡において,有意な死亡率の差を示した。高血圧群では,悪性腫瘍,脳血管障害で無欠陥群に対し有意な死亡率の差を示した。面接士扱いと医師扱いでの死亡率の比較では,脳血管障害において有意差がみられた(保険年度5年以内)が,悪性腫瘍・心臓疾患による死亡率では,両者に有意差は認めなかった。医師扱い・標準体での脳血管障害・心臓疾患の保険年度別死亡指数では,経過年数の浅い契約と深い契約の間に差は認めなかった。この二疾患に対する検尿・血圧測定の危険選択効果は長期的なものと推測される。悪性腫瘍の死亡指数曲線は,保険年度4年までは上昇し,以後ほぼプラトーとなったが,このような曲線を描く要因は危険選択効果以外にも考えられる。
- 日本保険医学会の論文
- 2002-12-17
著者
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