遺伝子医学の進歩
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概要
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ヒトゲノムプロジェクトの進行とともに,遺伝子医学の知識の集積は飛躍的に増大した。また,この分野におけるテクノロジーの進歩は著しく,その一部はすでに臨床医学に応用されている。多因子疾患の関連遺伝子の解析はミレニアム・ゲノム・プロジェクトの目標の一つであり,現在精力的にこの作業が進められている。同時に遺伝子を根拠とした病態生理の理解も深くなってきた。多型解析による薬剤投与量の決定,発現解析を利用した創薬,術式の選択,あるいは疾患の予後予測など,テーラーメイド医療の実現は目前まで来ている。製薬会社の戦略は一変し,もはやゲノム創薬の準備は完了しつつある。このようなゲノム医学の進歩が生命保険会社の収益,アンダーライティングに大きく影響を及ぼすことは必至である。また,取扱いに関する倫理問題も乗り越えなければならない課題であろう。事前の十分な議論とゲノム医学の理解が求められる。
- 日本保険医学会の論文
- 2002-09-17
著者
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