肝疾患による早期死亡例の検討
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概要
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H4.4.1.よりH5.3.31.の早期死亡契約(有診査)1533件のうち肝疾患による死亡74件を検討対象とした。死因による分類は,肝癌44件,肝硬変15件,その他5件であり,解除例10件であった。診査日から初診日,初診日から死亡日までの日数を検討すると,肝疾患に関する早期死亡は逆選択が多いのではなく,むしろ過小告知を含む告知義務違反が大変多いものと推測できた。また選択そのものが困難である。従って糖尿陽性,肝触知などの所見があれば,再度肝疾患に関する問診を追加する労力が必要となろう。それを根拠に血液検査が施行されれば,更に効果が期待できるものと考えられる。20年前と比べ,慢性疾患による早期死亡は大幅に減少してきたと考えられた。肝疾患の診断学の進歩と,社会的感心の深まりによるところが大であると推測した。また血液検査の効果も大変大きいものとも推測した。
- 日本保険医学会の論文
- 1994-12-15
著者
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