入院給付後の死亡率調査 : 特に重症疾患について
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概要
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当社の保険加入者で,1985年4月から1991年3月までの間に特定の疾患による疾病給付を受けた契約を対象として死亡率を中心に調査を行った。本調査の結果と臨床のデータなどを比較し,考察を行なった。今回調査を行なった疾患は胃癌・子宮癌・乳癌・肺癌・大腸癌・肝臓癌・食道癌・膵臓癌・白血病・脳腫瘍の悪性腫瘍10疾患に加えて,膠原病,糖尿病,精神分裂病,操鬱病,気管支喘息,狭心症,心筋梗塞,潰瘍性大腸炎,肝硬変,慢性肝炎の計20疾患である。悪性腫瘍では,生存率を臨床からの報告と比較すると,胃癌・乳癌・肺癌・膵臓癌・食道癌がほぼ同じ結果であった。子宮癌・肝臓癌・白血病・脳腫瘍は臨床データより良好な結果であり,大腸癌は逆に臨床よりは不良であった。膠原病は死亡指数1,700と子宮癌並みの高さであった。糖尿病の平均死亡指数は280,精神分裂病は1,100,操鬱病は640,気管支喘息は430であった。虚血性心疾患では狭心症は170,心筋梗塞は290であり,退院後2年以上経過したならば,特別条件付きながら保険の対象となりうることを示した。消化器系疾患では潰瘍性大腸炎は死亡指数1,200,肝硬変では3,300,慢性肝炎は510であった。
- 日本保険医学会の論文
- 1994-12-15
著者
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