同種保存骨のγ線照射滅菌による力学的特性変化に関する実験的研究

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概要

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同種保存骨の滅菌手段として最も有効なのがγ線照射と考え,臨床応用するに際して各種処理法,照射線量における骨の力学的特性変化を検討した。牛大腿骨より円柱状試験片を作製した。試料を脱脂・凍結乾燥し,10〜100kGyのγ線照射を行った。これらの試験片とγ線非照射の試験片にマイクロピッカース硬度試験を行った。また,同様に脱脂・凍結乾燥した試験片に10〜50kGyのγ線照射およびEOG滅菌を行い,静的荷重試験を行った。その結果,マイクロピッカース硬度試験では70kGyまでは有意差を認めず,100kGyで有意差を認めた。静的荷重試験では最大歪は30kGy以上のγ線照射で有意に低下した。弾性率は有意差を認めなかった。圧縮強度は10kGy以上のγ線照射で有意に低下した。本研究の結果からγ線照射により強度低下が起こると考えられ,臨床で用いる場合には移植骨の形状,使用方法,移植部位を考慮する必要があることが明らかになった。
北里大学の論文
1998-02-28

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