クロム化合物取扱い作業者の毛髪分析と生物学的ばく露評価

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概要

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クロム化合物取扱い作業者の毛髪中クロムなど18元素をICP原子発光分析法で定量し,毛髪中クロムの生物学的指標の意義およびクロムと他元素の関連性について検討した。毛髪中クロム,鉛の異常値の割合は,それぞれ62.5%, 37.5%であった。毛髪中クロム,鉛,亜鉛,カルシウムの平均値は,対照値に比較して有意な高値を示した。また毛髪中クロムは毛髪中鉛,亜鉛など5元素と有意な正相関を認めた。毛髪中クロムと尿中クロム間等のいくつかの生物学的指標間で中等度の相関を認めた。これらの結果から,毛髪中クロム濃度は尿中クロム濃度と共に用いれば,クロムばく露作業者の生物学的指標として有用であると考えられた。またICP原子発光分析法は多元素のばく露評価のための方法として有用であると考えられた。
北里大学の論文
1988-02-29

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