加齢の指標としての胸部X線写真像

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概要

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神奈川県某保健所における一般健康診断時に間接胸部X線写真検査を受けた男性244人,女性214人,計458人を対象とし,(1)心胸郭係数(CTR)の測定。(2)大動脈胸郭比(ATR)の測定。(3)肋軟骨石灰化の有無。(4)大動脈石灰化の有無。(5)大動脈延長の有無。(6)肺気腫所見の有無を検討し,又,40歳以上の者に対しては坐位で上腕血圧の測定を行ない,これらの胸部X線写真所見が加齢の指標に成りうるかを検討した。その結果,加齢に伴う変動の程度や初発年齢は各所見により異なるが,係数値および陽性率は高年齢者ほど高い傾向が認められた。又,胸部X線写真上の加齢現象を総合的に評価するため,以上の6所見の陽性数を加算して加齢指数とした。これらにより,ある程度,心肺血管系の形態学的な加齢度を推測することが可能であると考えられる。
1983-10-31

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