人屍角膜混濁の新測定法による死後経過時間推定への応用

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概要

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著者らは従来実用性のたかい死後経過時間の推定方法の確立を目的として,種々検案所見の数量化や新測定法の開発を行なってきた。その一環として本研究では角膜混濁の簡便な数量化方法を考案した。従来より角膜混濁の数量化に関しては種々の試みが行なわれてはきたが, いずれも検屍などの実際面からみるといくっかの問題点が残されており,まだ実用化に至っていないのが現状である。本法は明度基準のチャート(日本色彩研)を用いて,角膜を通して見える瞳孔の黒さ(混濁が進むと灰白色調に変化)を明度で判定するもので,今回は死因や死後経過時間の明確な法医剖検86例について検討した。その結果,本法による角膜混濁の数量化は極めて簡便であり,しかも死後経過時間の推定に際しては現在も一般に行なわれている検者の主観による方法より,明らかに有効と思われる成績が得られた。
北里大学の論文
1985-12-31

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