羅漢果抽出液の抗酸化作用

概要

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市販の8種類の羅漢果抽出液のスーパーオキサイド消去活性をESRスピントラップ法を用いて比較検討した。さらに、最も高い抗酸化活性を示した羅漢果抽出液を飲料水として、生体内の抗酸化機能を低下させたラット (ビタミンE欠乏ラット) に摂取させ、羅漢果抽出液が溶血率および血中の過酸化脂質量およびコレステロールレベルに及ぼす影響を調べた。(1) 市販の8種類の羅漢果抽出液のSOD様活性は大きく異なり、活性の強さには製品間で10倍近い差が認められた。(2) ビタミンE欠乏飼料で4週間飼育すると溶血率は100%となり、ラットはビタミンE欠乏状態を呈したが、羅漢果抽出液摂取により溶血率が20〜30%低下した。(3) ビタミンE欠乏ラットの血中の過酸化脂質量は生体内の抗酸化機能低下を反映して有意に増加した。羅漢果抽出液摂取によって血中の過酸化脂質量は対照レベルまで低下した。(4) 血清総コレステロール濃度はビタミンE欠乏ラットにおいて著しく上昇したが、羅漢果抽出液摂取によってコレステロール濃度の上昇は有意に抑制されたp<0.01)。その効果は濃度に依存し、羅漢果抽出液にはコレステロール低下作用があることが示された。
山形県立米沢女子短期大学の論文
2001-12-28