嚥下障害をもつ高齢者のためのゼリー食の試作とテクスチャーの特性
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概要
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ゲル化剤として寒天、ゼラチン、カラギーナンおよびペクチンを用い、水分および栄養分の補給に考慮した嚥下障害者のためのゼリーを試作し、ゲル化剤と副材料の組み合せによるテクスチャーの違いについて検討した。また、市販の12種の食品についてテクスチャーを測定し、次の結果を得た。(1) 硬さは、ゼラチンゼリーが低値を示し、ペクチンゼリーが高値を示した。(2) 凝集性と弾力性はゼラチンゼリーが、寒天、カラギーナンおよびペクチンゼリーより高値を示した。また、副材料による差は見られなかった。(3) 付着性はゲル化剤および副材料により差が見られた。ゼラチンゼリーは副材料が液状 (コーヒー、抹茶およびりんご果汁) のものは低値を示し、ペースト状 (フルーツヨーグルト、かぼちゃおよびスイートポテト) のものは高値を示した。(4) 水分含量は、副材料が液状のゼリーは90.7〜84.1 (%)、ペースト状のゼリーは87.8〜81.6 (%) であった。(5) 高野豆腐、食パン、卵焼きおよびはんぺんの硬さは試作ゼリーと比べると著しく高値を示した。(6) 絹豆腐、ごま豆腐、プリンおよび茶碗蒸しの硬さ、凝集性および付着性は、試作ゼリーと類似していた。
- 1999-03-03
著者
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