ラットにおける核酸摂取による血中過酸化脂質濃度の低下, および筋たんぱく質量の維持または増強効果

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核酸の構造成分であるプリン体の多量摂取が高尿酸血症 (痛風) を引き起こすことが以前より知られている。しかし, 必ずしも高尿酸血症になるとは限らず, 代謝改善, 免疫増強に加えて抗酸化作用などの効果のため, 近年では核酸がいわゆる健康食品として販売されている。そこで, 核酸で期待される効果のうち, たんぱく質合成促進ならびに抗酸化作用に注目して, ラットにサプリメントとして市販されている玄米由来の粉末核酸を12週間摂取させ, その効果について調べた。その結果, 腓腹筋重量は, 過酸化脂質を多く含む食餌を摂取させた群で最も低値を示した。一方, 過酸化脂質を多く含むが核酸を添加した群で有意な高値を示した。また, 筋たんぱく質量についても類似した状況にあり, これらのことから核酸摂取によって筋肉量の増強, または傷害抑制効果が期待できた。血液生化学検査結果より, 過酸化脂質を多く含む食餌群の血中過酸化脂質量は有意な高値を示した。しかし, 対照と核酸を添加した群に差はなかった。また, SOD活性にも差はなかったことから, 核酸を添加した群は過酸化脂質を多量に摂取したにもかかわらず血中過酸化脂質量が上昇しなかったのは, 核酸代謝によって生じる尿酸の抗酸化作用の可能性があるのではないかと思われた。
鈴峯女子短期大学の論文
2004-12-20

ラットにおける核酸摂取による血中過酸化脂質濃度の低下, および筋たんぱく質量の維持または増強効果

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