植民地下朝鮮における淑明高等女学校 : 抗日学生運動を中心に
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概要
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淑明高等女学校は,1906年5月,朝鮮李王家の高宗皇帝妃と日本人淵沢能恵の協力によって,朝鮮人女子のために京城に創設された女学校である。植民地下の朝鮮において,朝鮮人と日本人の協力によって創られた私立高女は淑明高女が唯一のものである。しかし,日本人教師が多かったこともあり,朝鮮人女子のために創られた当初の理念や目的と,実際の学校運営の間にはしばしば齟齬(そご)をきたすことがあり,朝鮮教育史に残るような同盟休校事件(「'27淑明抗日盟休運動」)を始めとする抗日学生運動が幾度となく起こった。本稿では,淑明高女で起こった抗日学生運動関連の史資料を検証することによって,運動の目的と実態,運動を巡っての日本人教師,朝鮮総督府の反応を明らかにし,植民地下の女子中等教育が内包する課題を指摘した。
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