指示語から見た話し言葉的独話と書き言葉的独話 : 独話教育のための基礎的研究 (3)
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概要
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本稿では話し言葉的及び書き言葉的要素の強い独話での指示語の機能を分析し、以下の結果を得た。(1) 指示語は量的にも形態的にもその現れに大きな違いが見られる。(2) 話し言葉的要素の強い独話での「コ系」の指示語とフィラーとは、時として区別しがたく、両者は連続的である。(3) 話し言葉的要素の強い独話では聞き手のイメージを喚起する「コ系」の指示語が見られる。(4) 話し言葉的要素の強い独話での文脈指示語には直前の語・句あるいは節を先行詞とし、それを際だたせ、強調する働きをするものがあり、話し言葉的要素の強い独話の大きな特徴となっている。このような指示語の使用は、構文上の必要によるのではなく、独話という談話形態が要求するもので、このとき指示語は照応と際だたせ・強調という二重の機能を持たされている。
- 2001-03-25
著者
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