植物の花粉形態学 (1) : ユリ目植物花粉の走査電子顕微鏡的研究
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概要
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本研究では,ユリ目植物39種の花粉を用い,その形態や表面微細構造を走査電子顕微鏡により観察した。その結果は表および図で示されてはいるが,大要は次の通りである。1 ユリ目植物の花粉は,乾燥状態で紡錘形,楕円体形,球形などの外形を示した。2 発芽溝の数は,若干の例外を除き,いずれも1条であった。3 花粉の大きさは,長径100μ以上の大粒のもの11種(28%),99〜40μの中粒のもの20種(51%),39μ以下の小粒のもの8種(20%)が見られた。4 花粉の表面微細構造には粒状,網目状,孔状,刺状があり,網目状構造がユリ目植物の基本形であると考えられた。5 花粉の外形,発芽溝の数,大きさ,表面微細構造について,進化の過程が考察され,また,表面微細構造と植物系統樹との関係について論議された。
- 1982-12-20
著者
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