ウシラクトフェリン摂取によるC型慢性肝炎患者血清IL-18の誘導

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目的:われわれは,最近ウシラクトフェリン(ラクトフェリンアクティブ^<[○!R]>,森永乳業株式会社)をC型慢性肝炎患者に投与すると血清インターロイキン(IL)-18が上昇することを報告した。しかし,ラクトフェリンアクティブ^<[○!R]>にはラクトフェリン以外にもラクチェロースやビフィズス菌が含まれている。本研究では,C型慢性肝炎患者でラクトフェリンアクティブ^<[○!R]>とウシラクトフェリンのみを含有する錠剤の血清サイトカイン濃度およびCD4陽性T細胞に対する影響を検討した。対象および方法:53人のC型慢性肝炎症例を3群に分類し,17人には600mg/日のラクトフェリンアクティブ^<[○!R]>を投与し,他の17人には同量のウシラクトフェリン錠を投与し,残る19人には何も投与しない対照群とした。全ての症例は3カ月間の経過を観察し,血清中ALT,鉄,フェリチン,HCV-RNA量,IL-1β,IL-6,IL-10,IL-18,TNF-αおよび末梢血中CD4陽性T細胞分画(Th1,Th2)の比率を測定した。結果:血清IL-18値は両ラクトフェリン投与群ともに投与前と比べて投与3カ月後には有意に上昇したが,対照群では期間中に有意な変化はなかった。期間中,3群においてその他の検査項目には有意な変化はみられなかった。結論:これらの結果から,経口的に投与したラクチュロースやビフィズス菌ではなくウシラクトフェリン自身がC型慢性肝炎症例の血清IL-18を上昇させることが明らかとなった。
東邦大学の論文
2004-07-01

ウシラクトフェリン摂取によるC型慢性肝炎患者血清IL-18の誘導

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