作文推敲過程からみる自己訂正及び教師添削の効果 : 中級日本語学習者の発話プロトコル分析
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概要
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本稿は、中級日本語学習者の作文推敲過程の発話プロトコルから、自己訂正及び教師添削の効果を探索した事例研究である。方法は、対象者に作文産出から自己訂正及び推敲作文産出を、発話思考法(think-aloud)で遂行してもらい、その過程を録画録音した。録音した発話は文字起こしし、分析した。その結果、以下のことが判明した。1)自己訂正過程では、作文の逸脱の気づきは読み返しによっており、文体や語彙は整合性が気づきにつながっている。2)作文推敲過程では、教師の直接的明示的添削は、文法等の作文の正確さに対する留意を喚起すること、非明示的な誤用訂正でも、学習者の自己内対話を活発にし、学習者の誤用訂正を促す。作文に対する自己訂正及び教師添削は、学習者に逸脱部分を気づかせ、修正への自己内対話を促し、逸脱部分の学習、又はその内在化につながることが示唆された。
- 茨城大学の論文
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