近代の石油産業における流通チャネル研究のための基礎資料(1)
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概要
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本稿では近代の石油産業を素材に、今後の流通チャネル研究のための基礎資料を提供する。このような「資料紹介」を行う背景には、石油産業史研究におけるチャネル研究の不足がある。ある分野の歴史研究の立ち遅れはその資料発掘及び公開の立ち遅れと密接に関連していると考えるならば、そのような分野で新たに発掘・収集した、とりわけアクセスが必ずしも容易でない資料に対しては、それを出来るだけ利用可能な形にして公開することは歴史研究者の義務である。本稿は以上の問題意識に基づいている。具体的には、ソコニー・ライジングサン・日本石油・宝田石油という内外4社の競争的な市場構造の成立・展開と密接な関連を有するところの、当該期の各社の流通チャネル整備に関して、実証的に検討を進めるための基礎資料でありながら、紙幅の制約等から実証論文においては到底収録することが不可能な資料を、まとめて紹介する。本号では、ソコニー・ライジングサンに関する資料を取り上げる。
- 北海道大学の論文
- 2002-03-12
著者
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