屋久島のニホンキクガシラコウモリと近隣小個体群との関係
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概要
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1. 上記の屋久島から初めて採集された小個体群は Rhinolophus ferrumequinum nippon TEMMINCK, 1835 と同定される。 2. 西南日本の R.f. nippon には3つのグループか認められる。第1群は大型で, 四国と九州の中央構造帯に沿った地域に分布する。第2群は中型で九州と対馬に分布する。第3群は小型で屋久島にのみ分布する。 3. 屋久島と第1群のある小個体群の間には頭骨基底全長の相違率に taxa を異にする程度の差が認められた。しかし, 屋久島とそれらの小個体群は第2群に属するいくつかの小個体群を介してつながっている。したがって, これらを分類学的に区別することは困難である。したがって, R.f. nippon の3つのグループは何れも分類学的に区別できない。
- 国立科学博物館の論文
- 1976-10-29
著者
-
吉行 瑞子
東京農業大学農学部畜産学科野生動物学研究室
-
吉行 瑞子
国立科学博物館動物研究部
-
吉行 瑞子
国立科学博物館
-
Yoshiyuki Mizuko
Mammal Section Department Of Zoology National Science Museum
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