若年失業と積極的労働市場政策
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概要
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本論文では、日本の若年労働者が置かれている雇用環境を概観し、増加し続けている若年失業者の現状とその発生・増加要因を検証する。さらに、労働市場の均衡が賃金曲線と労働需要曲線で決定されるという分析枠組みを用いて、積極的労働市場政策が若年労働者の雇用環境にどのような影響を及ぼし得るのかについて理論的分析を行う。積極的労働市場政策は(1)マッチングプロセス、(2)仕事獲得時の失業者の競争力、(3)失業者の労働生産力、(4)労働再配分、(5)クラウディング・アウト効果、(6)失業者の厚生水準、の6つの側面から労働市場に影響を及ぼす。このうち、マッチングプロセス、仕事獲得時の失業者の競争力、労働再配分、クラウディング・アウト効果を通じて積極的労働市場政策は若年労働者の雇用を増大させる。一方、失業者の厚生水準を介しては、積極的労働市場政策は若年労働者の雇用を減少させる方向に働く。
- 名古屋商科大学の論文
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