格子パターン投影法を用いた高精度三次元計測システムの口腔模型への応用

概要

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パターン投影法は, 単一または複数のパターンを投影し, それぞれの画像を総合して座標を算出するものであり, 計測時間は短く, 計測する画面全体の座標を一度に得ることができるという特徴をもっている.今回われわれは, 口腔模型に格子パターンを投影し, その全体の三次元形状を一度に計測するパターン投影法で, 短時間に高分解能で高精度な計測が行える高精度三次元計測システムを開発したのでその概要について報告する.本システムの測定原理は, プロジェクタから測定対象の歯列模型に格子パターンを投影し, 対象物の凹凸に応じて変形した格子像をCCDカメラで観察し, コンピュータにより三次元座標を構築するものである.その際, 可及的に模型のアンダーカット部の不可視領域を少なくするために, 模型の固定台を5軸のモーターによって自動的に制御するようにした.その結果, 計測領域の大きさの0.1%以下の精度で歯列模型を計測することが可能であった.また, 上下顎の歯列模型を咬合した状態で, 任意の視点から観察することや, 口蓋弓部の体積を計測することも可能であった.これらのことから, 本システムは矯正歯科臨床上, 十分適用可能な計測システムであると考えられた.
日本矯正歯科学会の論文

格子パターン投影法を用いた高精度三次元計測システムの口腔模型への応用

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