病院内における理学療法部門の施設設置に関する現況

概要

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本研究の目的は我が国の理学療法関連諸室の実態を諸室構成ならびに機器配置の観点から類型的に把握し, 問題点を明らかにすることである。調査方法は日本理学療法士協会名簿(平成9年)で理学療法士が5人以上記載のあった病院施設より811ヶ所を選定し郵送アンケート調査をした。回収は568施設(回収率70.0%)であった。調査項目は建物形態, 運営, 主な対象疾患(複数回答)等とした。解析方法は施設特性に関するクロス集計表を作成しそのカイ2乗検定をした。結果の概要は以下の通りである。(1)水治室, 物療室の非設置タイプの割合が近年増加傾向を示し, 特に民間病院や主に慢性期を扱う病院施設などで顕著であった。(2)機器配置は運動療法室の面積が200m^2以上では病床数や治療時期により違いがあったが理学療法対象患者数と機器配置には関連がなかった。(3)大半の施設は病棟内に特定のリハ訓練スペースを設置していなかった。これらのことから水治室, 物療室のあり方や機器配置に今後検討を要すると考える。
社団法人日本理学療法士協会の論文
2001-10-20