脊髄損傷者における座圧分布 : 座面傾斜の影響について
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概要
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本研究の目的は, 脊髄損傷者の車椅子上の座圧分布に対する影響を車椅子形状並びに体格因子の両面から検討することにより, 褥瘉予防の一助とすることである。対象は完全脊損者10例及び対照群として健常者10例である。座面圧の測定は圧力分布測定装置を使用し, これを座面各部調節式測定台に載せ, 座面傾斜角 5°, 8°, 11°の 3条件にて測定を行なった。体格因子として標準体重比, 大腿周径を測定し検討した。その結果, 体格因子との関係では, 脊損者にて圧の集中度と大腿最大周径との間に有意な正の相関が認められた。座面圧力値及び圧の集中度は, 脊損者において座面傾斜角の増大に従って増加し, 8°, 11°間に有意差が見られた。以上より脊損者の座圧は, 車椅子座面傾斜・大腿最大周径の影響を受け, 座角度は 11°より 8°, 5°の方が望ましいことが示唆された。
- 1993-11-01
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