『親と子の喘息教室』の効果 : アンケート調査より

概要

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『親と子の喘息教室』は小児科医, 看護婦, 理学療法士, その他の職員が協力して昭和57年以来春秋に一回づつ国立療養所医王病院で開かれている。この教室の効果を確かめるために参加者にアンケート調査を行った。それによれば参加した大多数の患者に於いて喘息発作の頻度が低くなり, 運動一特に体育の授業や水泳一にも積極的に参加し, これにより精神的にも自信がつき, 親も気管支喘息の対処法を活用できるようになった。理学療法士の役割, 即ち呼吸コントロール, 発作時にとる姿勢, 体位排痰法, 鼻をよくかむこと等の指導がこの教室の重要な一部であることもこの調査結果が示している。理学療法士はこのような教室へ『教育者』としても参加し, 喘息管理の一部を担うのである。加えて, 運動誘発性喘息の恐れ, 過保護, その他による低体力の患児に対しては病院の理学療法部で運動耐容能増大訓練を計画し,定期的に実施することが望ましい。このようにして初めて気管支喘息の治療・管理が『包括的』だと言えよう。
社団法人日本理学療法士協会の論文
1985-02-10