Tota1 Surface Bearing (TSB)式下腿義足の5症例 : 適応と処方における工夫

概要

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PTB式下腿義足で, 適合困難であった5症例に対し, Totalsurfacebearing(TSB)式下腿義足を作製した。荷重方法は良好であったが, 懸垂方法, インナーソケットの材質, ソケットの形状, アライメントについて, 問題を生じたため, 以下の工夫を加え, 適応範囲の拡大が可能であった。(1)Shuttlelock機構では懸垂力が強すぎるために, 断端が過度に伸張されたり水庖を生じたりするものがあった。それらに対し, 補助的な懸垂を加えるか, PTB式下腿義足と同様の懸垂方法をとった。(2)シリコーンライナーを使用しない場合, インナーソケットの材質は, 衝撃吸収が可能なマルチフォームとした。(3)極短断端で膝の不安定性がある場合, ソケットの形状は, 上縁を膝蓋骨上部まで高くし, 膝の安定性を確保した。(4)ソケットに約15度の初期屈曲角をつけることで, 断端末に骨鯨がある場合でも適応が可能であった。また, 膝伸展筋力の作用効率が改善し, 立脚期が安定化した。
1998-05-31