局所麻酔下肋骨床小切開アプローチによる心筋電極縫着によりペースメーカー再植え込みが可能であった1例
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概要
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症例は86歳,男性.肺結核,肺気腫,甲状腺機能低下症,胃癌に対し胃亜全摘術,直腸癌に対し直腸切断術の既往がある.洞機能不全症候群(徐脈頻脈症候群)に罹患し,右鎖骨下静脈穿刺によるDDDペースメーカー植え込み術を受けた.3ヵ月後,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌によるペースメーカー感染を合併し,ペースメーカー摘出術と新規ペースメーカー植え込み術を行った.新規ペースメーカー植え込みに際しては,胸郭変形と人工肛門があり,全身状態不良なことから,局所麻酔下左第6肋骨床小切開アプローチによる心筋電極植え込み術を実施した.手術後は感染の再発もなく良好に経過した.通常,この方法は全身麻酔下に行われているが,本例のような特殊な例では局所麻酔下による植え込みも可能であり,経静脈的心内膜電極挿入が困難な場合には選択肢の一つとなりうる.
- 特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会の論文
- 2004-07-15
著者
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