冠動脈バイパス後静脈グラフト狭窄に対するPCI failureの1緊急手術例
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概要
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症例は68歳,女性.狭心症に対しCABG(LITA-LAD,GEA-4PD,SVG-#9-#14 sequential)を施行した.術後14カ月後に胸部不快感が出現,心カテーテル検査で静脈グラフトと#9との吻合部に90%狭窄を認め,PCI施行となった.5mmのバルーンにて14気圧までinflateしたところ,狭窄は解除されたが,造影剤の漏出を認め,グラフトruptureと診断した.バルーンをinflateし,止血を試みたが,不可能であったため,緊急手術となった.左側方開胸にて心嚢に到達,静脈グラフトのrupture部はすでに止血されていた.グラフトと#9との吻合部の前後でグラフトを結紮,あらたに採取した静脈グラフトにてこの間を飛び越えるようにバイパスした.術後造影にてグラフトの開存が確認された.エコー上側壁の運動低下を認めたが,EFは67%と良好であり,狭心症も消失した.
- 特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会の論文
- 2004-05-15
著者
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