角びん内培養法によるレプトスピラ集落形成諸条件の検討
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概要
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近年,Coxら(1956),梁川ら(1958)により,レプトスピラ(以下「レ」と略す)集落形成については,種々明らかにされてきた.これらの方法は,Cox培地(Difco-tryptosephosphatcbroth0.2%に,正常家免血清10%,およびDirco-bactoagar1.0%を添加)を用いて,シャーレ内平板上に,「レ」を接種し,培養をおこなうものであるが,7ないし21日間の培養期間を通じて,培地面よりの水分の蒸発,汚染等のため,しばしば実験上損失をきたす場合にそうぐうした.そこで本研究においては,Leptos力iraicterohaemorrhagiaeWcil株を用い,角びんを使用して,Cox培地を添加し,混釈培養により培養し,種々検討した.本培養方法による「レ」集落形成諸条件を検討し,以下の成績をえた.すなわち,ゴム栓を施した60ml容,200ml容角びんを用い,Cox培地それぞれ5ml,20ml中に「レ」を接種し,42±10Cに保ちなから混釈培養し,33°Cで21日間培養したところ,8日目に第1次集落が認められ,15口以降21日で第2′次集落が発現した.本培養方法は,同時に比較した従来のシャーレ内平板培養法より良好な成績をあ,げ,集落数分布は正規分布をしめし,平均集落数99.3±19.7における実測値および理論値との比較において,本培養系の均一性が示唆された.また本培養方法による集落数計数による生菌数値と,Korthof培地内限界希釈培養法によるCD50値との比率は,1:1.03ないし1:1.24であった.本試験により,大(D-type),小(C-type)二型の.「レ」集落の解離が観察され,それぞれの型の半個集落より得られたC-およびD-substrainは,それぞれC-およびD-typcの集落を均一に形成することが認められた.これらの所見から,本培養方法により,「レ」集落が効率よく形成されることが明らかとなり,また,「レ」集落に関する各種試験に応用しうろことが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1966-12-25
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