25 わが国の水田に発生するヒエ属雑草の除草剤感受性(2-(1)水田)(2. 雑草の防除・管理)

概要

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わが国の水田に発生するヒエ属雑草はノビエと称され、イヌビエ(2n=54)、ヒメタイヌビエ(2n=54)およびタイヌビエ(2n=36)が混在していると言われている。これまでの農薬登録上の対象種も水田に発生するノビエとして扱われており、これら種間、変種間の除草剤感受性の差異については必ずしも明らかではなかった。一方、諸外国ではEchinochloa crus-galli, E. colona, E. phyllopogon, E.crus-pavonisで除草剤抵抗性例が報告されている。今後、わが国の除草剤抵抗性ノビエ出現の可能性を想定した場合には、ノビエ間の除草剤感受性の差異や、いわゆる除草剤感受性系統としての現状の感受性レベルを明らかにしておくことは極めて重要なことである。このような観点から、全国各地の除草剤試験地で1999年に採取したノビエ種子を茨城大学農学部附属農場で自殖させ試験に供した。また、除草剤感受性検定で著しく抑制されるが、残存した株に注目して、結実した種子の除草剤による淘汰を行い、感受性の年次変化について検討した。
日本雑草学会の論文
2003-04-19