各種植物体におけるクロメプロップの代謝
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概要
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クロメプロップとその酸アミド結合加水分解代謝物(それぞれCMPとDMPAと略称)のアズキとイネ(低抗性)およびトマトとダイコン(感受性)幼植物体中代謝を調べた。^<14>C標識CMPとDMPAとを用い、24時間根部より吸収させた後経日的に試料を採取した。ジクロロメタン可溶画分、水可溶面分およびアセトン/水不溶画分に夫々分画し、加水分解反応とTLC等を組み合わせて定性定量を行った(第1図)。4植物種とも親化合物を代謝し、代謝産物の種類には差異は認められなかったが、代謝速度に植物種間差が認められた(第1〜4表)。CMPおよびDMPAから殺草活性の無い化合物への変化の速度は、アズキおよびイネ体内ではトマトおよびダイコンに比べて著しく大であった(第5表、第2、3図)。特にDMPAの体内保留濃度がアズキとイネでは著しく小であった(第5表、第2、3図)。CMPの代謝産物として、DMPAの他にフェニール環側鎖のメチル基が水酸化された化合物(3-CH_2OH-DMPA)が見出された。DMPAおよび3-CH_2OH-DMPAの抱合物が主たる解毒物質として同定された(第6、7、8表)。
- 日本雑草学会の論文
- 1988-10-31
著者
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石塚 皓造
筑波大応用生化
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ウォンワッタナ チャレムチャイ
Department of Biology, Srinakharinwirot University
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ウォンワッタナ チャレムチャイ
Department Of Biology Srinakharinwirot University
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ウォンワッタナ チャレムチャイ
筑波大応用生化
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Wongwattana Chalermchai
Department Of Biology Faculty Of Science Srinakharinwirot University
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