Naproanilideのイネ・タマガヤツリ間の選択殺草性とRNA生合成に対する作用

概要

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イネ(Oryza sativa L.)とタマガヤツリ(Cyperus diffomis L.)間における選択殺草性および両植物のRNA生合成に対するnaproani1ide <lbbrk>1-(2-naphthoxy)propioani1ide<rbbrk>の作用について検討した。(1)生育初期のタマガヤツリは,naproani1ideに対し,高い感受性を示すが,生育が進むに伴って,感受性が著しく低下した。また,茎基部や根端が奇型化し,2,4-D(2,4-dich1orophenoxyacetic acid)に類似した形成作用が観察された。しかし,イネは,いずれの生育時期においてもnaproani1ideに対して低抗性であり,両植物間で選択性が認められた。(2)naproani1ideは,生育初期のタマガヤツリの茎葉および根のRNA生合成を著しく促進したか,イネのRNA生合成に対する促進作用は弱く,両植物間で顕著な感受性の差異が認められた。(3)タマガヤツリの生育およびRNA生合成に対するnaproani1ideの作用は,比較薬剤とした2,4-Dに類似していた。
日本雑草学会の論文
1981-07-26