新除草剤オキサジアゾン(G-315)に関する研究 : 第2報 土壌の特性とオキサジアゾンの水田除草剤としての作用性
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概要
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1)オキサジアゾンの殺草力は,土壌の種類によってかなり変動するが,その傾向はCNP,NIPときわめて類似している。2)土壌による殺草力の差は,8種類の土壌を供試した実験では,除草剤の土壌処理活性と密接な関係があると考えられる腐植や粘土についても,単に含有量のみでは相関が認められなかった。供試土壌の土性,土質を構成するその他の要素についても単独で相関のあるものはまったくなかった。3)オキサジアゾンの処理後の水中濃度は土壌によって異なり,一般に水中濃度の下がり難い,吸着性の小さい土壌では,除草剤活性(除草効果,薬害)が強く,下がりやすい土壌では弱い傾向が認められた。4)土壌の容積重(比重)と除草剤活性の間にも,ある程度の相関があり,重い土壌ほどオキサジアゾンの作用が強く現われる傾向が見られた。5)土壌の強熱損失量が多いほど除草剤活性が小さく,土壌の容積重と同じ傾向であった。4),5)は,オキサジアゾンの作用性が,容積重や強熱損失量に大きく関与している砂質程度や有機物と何らかの意味で相関のあることを示唆している。6)代かき後の土壌のしまりやすさを示す沈降性や,土壌の色とオキサジアゾンの作用性にはまったく相関関係を見出すことができなかった。
- 日本雑草学会の論文
- 1974-03-25
著者
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