水稲乳苗の生育に及ぼす数種土壌処理型除草剤の影響

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数種の土壌処理型除草剤が, 移植した水稲乳苗の茎葉部および根部の生育に及ぼす影響について, 稚苗の場合との比較検討を行った。1) ブタクロール粒剤, プレチラクロール粒剤, ベンスルフロンメチル・ベンチオカーブ・メフェナセット粒剤およびピラゾスルフロンエチル・エスプロカルブ粒剤の処理後は, 移植苗の草丈の伸長や分げつ形成の抑制などの症状が現われたが, それらの程度は稚苗区より乳苗区で明らかに大きかった。CNP粒剤では褐変症状, またベンスルフロンメチル・ジメピペレート粒剤およびピラゾスルフロンエチル粒剤では主に草丈の伸長抑制などが現われ, それらの程度は乳苗区の方がやや大きかった。ピラゾレート粒剤では乳苗区, 稚苗区共に薬害はほとんど認められなかった。2) 葉位別の葉の伸長抑制では, 乳苗区においては稚苗区は比べて抑制程度が大きく, また発現葉位がおおよそ1葉低かった。3) 根部はおいては, 除草剤処理によって伸長が著しく抑制されたり, 基部がいびつになる等の形態異常の冠根が観察され, それらの形成率は乳苗区では稚苗区に比べて高かった。また処理による冠根本数の減少および冠根の伸長抑制も認められ, それらの程度は乳苗区では稚苗区に比べて大きかった。4) 水稲個体の全生体重は, 除草剤処理によって乳苗区では稚苗区に比べて著しく減少したが, その程度は除草剤の種類によって異なった。
1996-05-22

水稲乳苗の生育に及ぼす数種土壌処理型除草剤の影響

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