モルモットでの新しい溶血試験法の開発

概要

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実験小動物でのin vivo溶血試験方法を確立するために, モルモットを用い, 採血方法および微量試料による血漿ヘモグロビンの定量法について検討した. その結果, 採血に際しての溶血は耳動脈を縦に切開してヘマトクリット管に直接採血することにより, 対照値としての血漿ヘモグロビン濃度を2.75mg/dlに抑えることができた. また, 今回創製した微量灌流法による分光々度法を用いた血漿ヘモグロビンの定量法では試料10μlでの測定が可能であった. この方法によるヘモグロビン濃度の標準曲線はY=1.8X+0.79(r=0.999)であり, 最小検出濃度は1.25mg/dlであった. この測定方法によりサポニンのin vivoにおける溶血効果について検討したところ, 30-50mg/kg, i.v.投与で用量依存性の溶血作用が認められた. これらの結果から, 今回開発した方法はモルモットを始め, 実験小動物を用いたin vivoの溶血試験に寄与するものと考えられた.
社団法人日本獣医学会の論文
1999-02-25