抗生物質処置マウスの腸粘膜における Sallmonella typhimurium 線毛, 非線毛菌の増殖について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
抗生物質処置マウスに線毛株 (F_1)10^8 個を胃内投与したところ, 投与3時間で回腸 (末端) および盲腸の各壁で 10^5〜10^7/g の菌が検出された. その後7時間までに菌数が減少したが, 以後菌は増殖し96時間目には 10^6〜10^8/gに達した. 特に盲腸壁で菌の増殖は顕著であった. 肝では投与 5〜7時間で菌が検出され, 以後徐々に増殖していた(10^4/g). 一方非線毛株 (NF_1)の同量菌の投与では, 各腸管壁での菌の増殖はみられず消失する傾向を示した. 肝では稀れに 24〜48時間で少量菌が検出された. 投与4時間後の回腸壁を走査電顕で観察したところ, 線毛株投与例では線毛の介在による菌体の粘膜上皮への付着がみられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1982-06-25
著者
関連論文
- ブタのサルモネラ保菌について
- 251 豚におけるサルモネラ保菌について (公衆衛生学分科会)(第69回日本獣医学会)
- 豚の消化管内細菌叢に関する研究 : III. クロレラ発酵飼料の給与による糞便細菌叢の変動
- 豚の消化管内細菌叢に関する研究 : II. 抗生物質投与の影響について
- 157 保菌犬におけるサルモネラの体内分布(公衆衛生学分科会)(第71回日本獣医学会記事)
- 抗生物質処置マウスの腸粘膜における Sallmonella typhimurium 線毛, 非線毛菌の増殖について
- Salmonella typhimurium 線毛, 非線毛株のマウスに対する感染性の再検討
- S. typhimurium の胃内投与によるカニクイザルの実験的腸炎
- 輸入カニクイザル(Macaca fascicularis)のサルモネラ保菌
- Salmonella typhimuriumの線毛とそのマウス腸管定着における役割
- Salmonella typhimuriumのマウスに対する感染性と線毛との関係
- 保菌犬大便に保有されているSalmonella typhimuriumのマウスに対する病原性
- Salmonella typhimurium 経口投与による犬の保菌について
- サルモネラ保菌犬の抗体調査
- 保菌犬の消化管およびリンパ節におけるサルモネラの体内分布
- 258 保菌犬の消化管におけるサルモネラ増殖部位の検討 (公衆衛生学分科会)(第73回日本獣医学会)