Salmonella typhimurium 線毛, 非線毛株のマウスに対する感染性の再検討
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概要
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犬由来(保存株)の線毛4株の経口投与による ID_<50> 値は, 同由来非線毛2株のそれより小さく, 両者の間に有意差を生じた. 一方腹腔内接種による LD_<50> 値は両者共にほぼ同様であった. 鶏肉由来(保存株)の経口投与実験では線毛5株のうち, 2株の LD_<50> 値および ID_<50> 値は残りの線毛3株および同由来非線毛2株より大きく, 有意差がみられた. 線毛3株と非線毛2株における ID_<50> 値および LD_<50> 値の間には犬由来株でみられたと同様の有意差があった. In vitro の実験で, 走査電顕の観察から線毛による回腸粘膜の microvilli との接触による菌体の付着像がみられた. 以上から, 前報において新鮮分離株でみられたように由来の異なる保存株においても線毛の有無による感染性に差異を生じ, この原因は線毛の腸管粘膜付着能によるものと推測された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1982-06-25
著者
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