不連続面を有する岩盤の安定解析と計算例
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概要
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不連続面の力学的な定義は, 一般にひずみが不連続である面を示す。これらには, 解析領域の境界, 多層地盤で隣接する地層の変形係数が極端に異なる層理面, および岩盤内に存在するき裂, 節理, 断層などが挙げられる。本報告では, 岩盤の掘削工事において空洞付近に既往の地質的不連続面がある場合の力学的安定性の解析を行った。解析手法は著者らがこれまで研究を進めてきた有限要素法を用いた。また, これらの不連続面はGoodmanらの提案するジョイント要素でモデル化した。岩盤および不連続面の力学特性は, これらの材料的な非線形として取り扱い, 次の特性を考慮した。1)応力-変位関係の非線形性, 2)摩擦抵抗の応力依存性, などである。解析例として, 地下掘削空洞と不連続面が交差する場合について行った。これらから, 不連続面が岩盤の安定性に及ぼす影響は空洞との位置関係が支配的な要因になり得る。すなわち, 空洞周辺岩盤の塑性領域は不連続面付近に集中し, それらの両側では異なった分布を示す。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1981-09-15
著者
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