同軸空気被膜高速水噴流による土, 岩石の破壊について

概要

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高速水噴流による土, 岩石の破壊機構に関しては, 高速水噴流が連続水流であること, 破砕対象が異方性かつ不均質性であること, また破砕された土, 岩石の水流による拡散現象があることなどのために, これを理論的にとらえることはきわめて困難である。そこで, ノズル出口動圧700kg/cm^2,ノズル口径2.3mmまで使用可能な高速水噴流発生装置によって, ベントナイトなど固体粒子懸濁液中における土, 岩石試料の破砕実験を実施した。実験の結果, 土, 岩石の必要破砕圧力はそれぞれの圧縮強度, 間ゲキ比などと密接な関係のあること, 水噴流によるせん孔は乱流削磨が主体で, せん孔深さは時間の関数となるが噴流の有効射程距離には限界があること, 固体粒子懸濁液中における水噴流の破砕能率低下の最大因子は懸濁液の静水圧であること, 高速水噴流と空気噴流とを同時に使用してせん孔する場合のせん孔深さは高速水噴流のみによる場合の3〜7倍に達することなどが明らかとなった。また, 高速水噴流によるスリットの平均深さとノズル口径, ノズル移動速度などとの関係を明らかにした。
社団法人地盤工学会の論文
1978-03-15