東京湾周辺地域の地盤構造と地盤沈下について : その1・川崎地区の場合

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概要

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既往の地盤沈下データーを再検討し, 地下水位低下といった誘因と地盤の土質構成といった素因を考慮に入れた将来沈下量を推定し, それに応じた地盤沈下対策をたてる第一段階として, 地盤構造・地下水の賦存状況などの調査資料が整っている川崎地区を取り上げ, 線形回帰分析によって解析した。その結果, 1)将来沈下量の推定は既往の地盤変動量・地質などの統計処理によっても予測しうる。2)地盤変動が地下水の増減に敏感な地域とそうでない地域とがあり, 敏感なところは地下水位変動量との相関が高い。3)地盤沈下の要因は自然的はものと人為的なものとに大別される。自然的要因な地盤変動ないし自然圧密による地殻変動である。その他は一般に2〜3mm/年であり, 最大に見積っても約10mm/年程度である。また地盤の圧密加速される人為的誘因として地下水のくみ上げ, 地表面にかかる荷重などが考えられる, などの点が明らかとなった。
1973-12-15

著者

吉田宏
鹿島建設技術研究所

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