軟弱地盤中に根入れされた構造物基礎の地震応答に関する実験的研究

概要

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軟弱地盤中の構造物基礎の動的挙動を模型実験で調べたものである。ゆる詰めの砂地盤および底部よりの噴出水の作用を利用してつくった非常に軟弱な砂地盤を250×100×22.5cmの実験そう内につくり, 構造物基礎模型は重さ約54kgの正方形断面25×25cmを有する高さ60cmの鋼製の剛体で, 土圧計, 水圧計, 加速度計, 変位計を取り付けてあり, その底部は実験そうに固定してある。このような地盤中に根入されている基礎模型を動電型大型ランダム振動台上に設置して加振した。結果の一部を要約するとつぎのとおりである。(1)ゆる詰めの砂地盤中に根入れされた構造物基礎の共振振動数は締め固めた砂地盤に対するよりも低く, 減衰力は増加する傾向にある。(2)非常に軟弱な飽和湿潤砂地盤では液状化が生じうるが, 入力のレベルが大きいほど, また入力の卓越振動数が基礎-地盤系の固有振動数に近いほど構造物基礎の応力レベルが大きくなるので, 構造物基礎周辺部における液状化は発生しやすい。入力の卓越振動数が地盤の固有振動数に近い場合も地盤中の応答レベルが増すので, 液状化がみられる。
1977-06-15