OWS山留め壁にかかる側圧と変形(その2) : 軟弱粘性土地盤の場合

概要

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これまでに行なったOWS山留め壁にかかる側圧と変形の測定結果のうち, とくに軟弱なチュウ積粘性土が厚くタイ積するような地域における測定例をまとめて報告した。測定地は東京下町3か所および横浜2か所であるが, これら5例の測定結果をまとめると次のようになる。OWS山留め壁にかかる側圧の分布形状はいずれも深さとともに増大する三角形状を示し, 側圧係数としては掘削前でK=0.7〜0.9,掘削終了時でK=0.5〜0.7の直線内に包含される。掘削期間中の側圧は掘削前の側圧に比較して減少するが, 初期の掘削段階における減少率が大きくそれ以後の変動はわずかとなる傾向がみられている。また, 掘削期間中においてOWS壁の変形を測定した2例の結果によれば, OWS壁の変形ははじめ片持ちバリのような変形性状を示すが, 掘削の進行に伴って弓形の変形に移行してゆく傾向がみられた。鉄筋計による内部応力の測定結果においてもこの変形性状を裏付ける傾向があらわれている。
社団法人地盤工学会の論文
1976-12-15