ニワトリ腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーリガンドであるCD30LとTNF関連アポト-シス誘導リガンド(TRAIL)における遺伝子の同定と特徴(免疫学)
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概要
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CD30リガンド(CD30L)や腫瘍壊死因子(TNF)関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)は,細胞増殖やアポトーシスにおいて多くの重要な生物学的活性を持つTNFスーパーファミリーのメンバーである.本研究において,ニワトリでの両遺伝子をクローニングすると共にそれらの発現解析を行った.リポポリサッカライド(LPS)での刺激・未刺激条件で実施したサブトラクション法でcDNAフラグメントを得た.ニワトリCD30L遺伝子は. 720bpのORFを持つ全長1.152bpからなり,ヒトCD30Lとの相同性は36.4%で,ニワトリTRAIL遺伝子は, 912bpのORFを持つ全長1,134bpからなり,ヒトTRAILとの相同性は54.4%であった.ニワトリCD30Lの発現は,脾臓,ファブリキウス嚢そしてニワトリ単球性白血病細胞株IN24において高レベルであった.脾臓,ファブリキウス嚢そしてIN24に対するLPS刺激は,CD30L発現に影響しなかったが. IN24での発現は消出後24時間に再度認められた.リンパ組織やIN24細胞株での両遺伝子の高発現は,ニワトリのCD30LやTRAILも免疫系におけるアポトーシスシグナル伝達や細胞増殖制御に重要な役割を果たしているかもしれないことを示している.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2004-06-25
著者
-
古澤 修一
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
堀内 浩幸
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
松田 治男
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
堀内 浩幸
Hiroshima Univ. Hiroshima Jpn
-
堀内 浩幸
広島大学大学院生物圏科学研究科
-
Furusawa Shuichi
Department Of Molecular And Applied Biosciences Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima Unive
-
古澤 修一
広島大学生物圏科学研究科
-
古澤 修一
広島大学生物生産学部
-
Furusawa Shuichi
Department Of Immunobiology Faculty Of Applied Biological Science Hiroshima University
-
Furusawa Shuichi
Faculty Of Applied Biological Science Hiroshima University
-
ABDALLA Sayed
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
Horiuchi Hiroyuki
Department Of Molecular And Applied Biosciences Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima Unive
-
古澤 修一
広島大学大学院生物圏科学研究科
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