ニワトリNK活性のフローサイトメトリー解析とそれを利用した緊縛負荷ストレスの影響(免疫学)
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概要
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免疫系は感染や腫瘍に対する生体防御系であるとともに,神経系,内分泌系と相互に作用しながら生体の恒常性のネットワークを構成している.ストレスは,このようなネットワークバランスを崩壊させ,生体恒常性を破壊する.NK活性は先天性免疫において重要な役割を担っているため,ニワトリ末梢血NK活性における緊縛負荷ストレスの影響について検討した.NK活性は^<51>Crを用いて測定する方法が一般的に利用されているが,放射性物質による生体や環境への影響を考え,蛍光物質FITCを用いたnon-RIの測定法を構築した.Effector細胞と培養したFITC標識のLSCC-RP9の生存率を,PIを用いてFCM解析により測定を行った.ニワトリ末梢血CD8^+細胞は高いNK活性を示し,その活性はConA刺激ニワトリ脾細胞の培養上清刺激で増強した.またCD3^+CD8^+細胞はわずかな活性しか示さなかったことから末梢血CD8^+細胞の活性はCD3^-CD8^+細胞,つまりNK細胞の活性であると考えられる.ニワトリに緊縛ストレスを感作させると短時間で血漿中のコルチコステロン濃度は増加し,NK活性は顕著に減少した.ストレスから解放させるとコルチコステロン濃度は感作前まで回復したにも関わらずNK活性は感作前までは回復しなかった.これらの結果から,緊縛負荷ストレスはニワトリ免疫系に大きな障害を与えることが示された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-09-25
著者
-
古澤 修一
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
重田 暁子
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
堀内 浩幸
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
松田 治男
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
串間 清司
広島大学大学院生物圏科学研究科免疫生物学研究室
-
藤田 正範
広島大学大学院家畜管理学研究室
-
堀内 浩幸
Hiroshima Univ. Hiroshima Jpn
-
堀内 浩幸
広島大学大学院生物圏科学研究科
-
Furusawa Shuichi
Department Of Molecular And Applied Biosciences Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima Unive
-
古澤 修一
広島大学生物圏科学研究科
-
古澤 修一
広島大学生物生産学部
-
Furusawa Shuichi
Department Of Immunobiology Faculty Of Applied Biological Science Hiroshima University
-
Furusawa Shuichi
Faculty Of Applied Biological Science Hiroshima University
-
Horiuchi Hiroyuki
Department Of Molecular And Applied Biosciences Graduate School Of Biosphere Science Hiroshima Unive
-
古澤 修一
広島大学大学院生物圏科学研究科
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