栃木県の竹林における蚊の生態学的研究 : 第 3 報宇都宮市の竹林マダケ切株における蚊幼虫
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概要
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1)1957年5月から11月まで, 宇都宮市の1竹林マダケ切株30個につき, 24回延720水域について蚊幼虫の調査を行なつた.2)採集された蚊は僅かに1属2種537個体で, そのうちAedes flavopictusが圧倒的に多く85.3%を占め, Aedes albopictusは14.7%であつた.3)蚊幼虫の季節的消長については, Ae. flavopictusは常に優勢であり, 本種は8月下旬に, またAe. albopictusは8月中, 下旬に最も多数出現し, 前者は10月下旬に, また後者は10月上旬に姿を消した.4)蚊幼虫群集については, 僅かにAe. flavopictus群集(73.7%), Ae. flavopictus-Ae. albopictus群集(15.8%)およびAe. albopictus群集(10.5%)の3種が出現したに過ぎなかつた.5)マダケ切株においても, Ae. flavopictusとAe. albopictusとの間に"棲みわけ"の現象は認められなかつた.6)先に報告したモウソウチク切株における蚊幼虫相に比較すると, 今回のマダケ切株における幼虫相は極めて貧弱であり, 幼虫の種類も個体数もはなはだ少なかつた.
- 1961-04-05
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