小笠原諸島父島におけるネッタイイエカ Culex quinquefasciatus, ヒトスジシマカ Aedes albopictus, オガサワライエカ Cx. boninensis 幼虫の殺虫剤感受性について

概要

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1990年に小笠原父島で採集したネッタイイエカ, ヒトスジシマカ, およびオガサワライエカの幼虫に対する殺虫剤感受性テストを行った。ヒトスジシマカ幼虫のp, p'-DDTに対するLC_<50>値は0.037ppmであり, malathionには0.107ppm, fenitrothionには0.013ppm, propoxurには2.831ppm, permethrinには0.0096ppmであった。ネッタイイエカ幼虫のp, p'-DDTに対するLC_<50>値は1.201ppmであり, malathionに対して0.071ppm, fenitrothionに対して0.014ppm, propoxurに対して1.617ppm, permethrinに対しては0.016ppmであった。また, オガサワライエカ幼虫のp, p'-DDTに対するLC_<50>値は0.012ppm, malathionに対しては0.021ppm, fenitrothionに対しては0.0096ppm, propoxurに対しては0.6221ppm, permethrinに対しては0.054ppmであった。オガサワライエカは, テストを行ったほとんどの殺虫剤に対して, ネッタイイエカやヒトスジシマカより感受性が高かった。今回テストを行った父島産のいずれの種も感受性であることが明らかになった。
日本衛生動物学会の論文
1994-03-15